ひきこもりに大流行の兆し インターネットゲーム
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日本でもインターネットを使ったネットゲームが若者達の間で、はやり始めている。
この分野で先を行く韓国では1400万人、まだ本格化していない日本でも300万人のプレイヤーがいる。今年、国内の業界では3倍900万人に達すると見ている。韓国政府の調査によるとその3%が一日10時間以上プレーしていると言う。
特にひきこもりの子ども達の間では、大流行の兆しが見え出した。
ひきこもり、ネットゲームにはまり込み一日の大半をゲームしている子どもが多くいる。
ゲームを始める時にお金がかからないことやゲームによっては1ヵ月に何時間プレイしても1500円は子ども達にとっては魅力的だ。 ゲームに参加するキャラクターの性別、容姿、個性も自由に選ぶことが出来る。そして、従来の一方向のTVゲームと違い、参加者同士が自由にチャットで会話を楽しめ、さらに、楽しい企画がゲーム会社より、次々に提供されプレイヤーをあきさせることがない。
子どもや青年達を虜にする魅力を探るためとネットゲームにはまりこんだひきこもりの子どもと会話するために50半ばを過ぎた臨床家の私が挑戦してみた。
ネットゲームに対しての私の知識はカウンセリングで子ども達から得たものだけと少々心もとない。
やり始めたネットゲームは子ども達に人気の韓国製。人気の秘密は自分の分身のキャラが可愛いいことにある。ゲームの中ではキャラが仲間とチャットを楽しみ、町で生活し、冒険生活をする。まさに、現実社会に近い仮想社会だ。
やり初めて三か月、何が面白いのか私にはさっぱり分らない。
ネットゲームの世界にあるものは、自分より弱いモンスターを探し叩き潰し、相手が持っていた価値のある物を奪い取り、自分の地位を上げていくだけのような気がする。
聖職者をめざしている私のキャラは「非服従・非暴力」を心情にしている。戦わないから価値のある物をモンスターから奪えず、何時までも初心者から脱出できない。仕方なしに他キャラが落としていった物を拾い集める乞食になった。
「先生、ネットゲームは戦いのゲームだから、戦ってモンスターを倒さなければ意味がないよ。一度やってみなよ。気分いいよ!」と言われ、思い切って弱いモンスターと戦ってみた。刀やナイフで叩き潰し、モンスターが持っていた物を奪い取る。自分より弱いモンスターを次々に襲う。抵抗をしない敵を徹底的に叩き潰し奪い取る。
そこには理由なく自分より、力の弱い弱者や浮浪者を襲いストレスを発散する悪魔の心理があった。
文責 牟田武生