インフォメーションクラブ便り62号

12月の第2週に入ってようやく冬将軍がやってきました。冬本番に向かって体を慣らしていかないといけませんね。

ちょっと前まで真っ赤に紅葉していた公園の木々もあっという間に枯れ木に変わっていました。運動の時間、子ども達と一緒に落ち葉を踏みながらランニングしていると、季節の移ろいを感じます。季節感のない時代です。ちょっとした自然とのふれあいは大切にしたい時間です。年の瀬です。体に気をつけてください。

「何か変だなぁと思うのですが」不登校・ひきこもり問題ってなに?

「不登校とひきこもりは一緒に考えるべきではない。不登校の放置がひきこもりに発展するという考え、不登校をなくさないとひきこもりは減らないという考えは間違い」「ひきこもりは、ひきこもっている状態そのものは大きな問題ではない。一生懸命働いている人がいる中で働かない人がいることを問題と捉えている社会があるが、本人の意思でひきこもっているのに何か問題なのか?」これは先日とある「不登校・ひきこもり」を題材としたシンポジウムでパネラーが訴えていた話しである。そのシンポジウムは教育評論家の方やフリーライターの方などがパネラーとして参加し、会場には200名近くの方が聞きに来ているというものだった。

不登校ひきこもりの問題ってなに?

正直ちょっとびっくりさせられた。不登校の問題とひきこもりの問題は確かにイコールではない。しかし、社会的ひきこもりの約6割は不登校経験者であるというデータもある。また、国の不登校調査の中でも調査対象となった不登校のうち成人した段階で不就労・不就学であった割合も約22%あったと報告している。その全てがひきこもりであると考えることはできないが、これは一般の児童生徒との比較においては大きな数字である。さらに同調査では、自分の不登校を省みて“後悔している”“仕方なかった”とする割合は約67%にもなっている。

また、教研にかかってくる相談電話にも気になるものが目立つ。その一つにこのような話があった。自分の子どもが不登校になり、藁をもつかむつもりで、ある親の会に出かけた。するとその会では「不登校をしても中学校は卒業できるし、その気になれば高校卒業の資格だって取得できる方法はたくさんあるし、特に問題視しない方がいい。」さらに「ひきこもっていても誰にも迷惑はかからない。親が元気なうちは面倒をみていればいい。面倒を見られなくなれば行政が何とかしてくれる。別にあわてることはありません。」とまで言われたというのだ。そのお母さんはそこまでは割り切れないとその親の会には入らなかった。

見えてきている問題点

「登校刺激をするべき・するべきではない」という論争は長年に渡り論じられてきた。「社会や学校に問題があり、不登校自体は問題ではない。不登校を問題にすること自体が問題だ!」と訴える人たちも多くいた。しかし、実態調査等を含めて徐々に結論は出てきていると私は思う。

ひきこもりという外部との接触、関係の遮断は他者との共有・共感が得られないために自己完結する独特な観念的世界を表出させる。それはネガティブな陰性感情の強いマイナス思考を作り上げる。運動不足からくる低体温化は日周リズムを狂わせ、自律神経への悪影響を引き起こす。体と心は確実に蝕まれていく。子ども達の心と体は明らかにひきこもることによって様々な弊害を引き起こしているのだ。

目を向けなくてはならないこと

社会の不登校・ひきこもりに対する認識はこれで本当にいいのだろうか。確かに不登校ひきこもりという領域は広い。言い方としては非常に乱暴だが、中には好きでひきこもっている人もいるかもしれない。そして、問題視する必要の無い不登校の子どももいるかもしれない。

しかし、不登校・ひきこもりと呼ばれる人たちの中には明らかに助けを求めて声にならない声を上げている子どもや親たちが多くいると思う。

不登校・ひきこもりという問題への認識はもっと慎重に深められるべきではないか。認識を固定せず、感覚的な結論付けではなく、科学的、検証的根拠を明確にして本当に困っている、苦しんでいる人へ目を向けなくてはならない。

西村

土曜カウンセリングを行っています

平日にカウンセリングの時間を取るのが難しいという方が、最近特に増えてきたこともあり、月に1度、土曜日にカウンセリングを行っています。月一度ということもあり、早めに予約が埋まる可能性があります。よろしくご了承ください。

日時:2月21日(土)※予約はお早めにして下さい。

教研グループカウンセリングのご案内!

教研に在籍している保護者の方々、教研にお子さんを通わせたいと考えていらっしゃる保護者の方々が対象です。

様々な状況を抱えていらっしゃる方々とご一緒することで、色々な発見があります。難しく考えすぎていたこともあるかもしれません。また、対応のヒントが見つかるかもしれません。なによりも同じ悩みを共有することができることは大きな力になります。

ご一緒に考えながら学んでいきましょう。

NPO教育研究所の申請が完了しました。

9月初旬、NPO申請書類を提出しました。認可には2ヶ月程度かかる見込みです。年内には来年度の4月のスタートに向けて活動を開始する予定です。また2月の講演会の終了後、NPOの発足説明会を行う予定です。詳しくはあらためて紙面でご報告いたします。

毎月1回親の会でミニ図書館を開いています。

教研にお世話になった私たちが持ち寄った本が300冊以上にもなっています。皆様方に利用していただければと思っています。親の会ではお母様方が集まっておしゃべり会などもしています。同じ悩みを持つ同志、愚痴を言い合ったり、話を聞いてもらったりと、自分の素のままでいられるホット一息つける場所です。おしゃべりした後、少し笑顔になって帰れる気がします。1人で悩むよりも、皆で考えた方が、いい案が浮かぶかもしれません。お待ちしています。

インフォメーション会員の方ならどなたでも貸し出しを行っています。予約の必要はありません。お気軽にお立ち寄りください(卒業生の母)

最近、利用者が減っています。たくさんいい本があるので是非覗きに来てください。ボランティアで来ていただいているお母さん方とお話しするのもいいものですよ!

行事カレンダー

12月19日(金) 教研2学期授業終了
遠足〜中華街ランチバイキング
12月26日(金) まで自由学習日
1月8日(木) 教研3学期始め
1月17日(土) 教研グループカウンセリング
ミニ図書館
2月21日(土) 教研グループカウンセリング
講演会・土曜カウンセリング
3月20日(土) 研講演会&卒業式&卒業バイキング

教育研究所では不登校・ひきこもりへの理解と認識を広げるために、各地の教育委員会・学校他の不登校に関する研修・講演会活動に協力しています。

平成15年10月21日 柏市保育園職員研修
平成15年11月18日 大田区心身障害教育研修会
平成15年11月18日 茨城県私立高等学校生徒指導研修
平成15年11月26日 神奈川県教育委員会高等学校研修
平成15年11月27日 静岡県総合教育センター来所研修
平成15年11月29日 長野教区道の教職員の集い講演
平成15年12月21日 愛知教育カウンセリング研究会冬休み研修会
平成16年1月17日 神奈川県ボランティア育成講座講演
平成16年1月27日 明法中学・高等学校構内研修
平成16年2月12日 川崎市川原町小学校構内研修
平成16年2月17日 東京都情緒障害学級研修

皆さんの声を募集します。

4月から教育研究所はNPO法人教育研究所にかわります。これまでは有限会社であったため制限がありました。そのため社会へのアピールが困難でした。しかし、非営利活動法人であるNPOであれば広く社会に対してアピールしていくことも可能になります。

NPO法人教育研究所の活動目的の一つとして「不登校・ひきこもり」問題の本質を広く社会・行政に伝えていくことを考えています。当事者の方々の声を伝えることでしか不登校・ひきこもりに対する社会認識は変わりません。そして声を届けることが行政の施策に反映していきます。

今、問題を抱えている方ばかりでなく、これからの方々のためにもご協力いただけたらと思います。

集まったものはインフォメーションでも紹介(匿名で)しつつ、簡単な冊子にして、横浜市・神奈川県及び文科省の不登校対策担当者まで届ける予定です。

投稿要綱&テーマ

学校の対応について
相談機関へ向けて
行政の不登校・ひきこもり対策について

上記のテーマ以外でもかまいません。掲示板へ書き込むくらいのつもりで気軽に気がついたことをメールその他でお送り下さい。1行でも2行でも結構です。皆さんのひとことひとことお待ちしています。

投稿方法は

上記いずれかの方法で、お名前(匿名でもかまいません。)・お子さんの年齢・をお書き添えの上ご投稿お願いいたします。

前号より募集している「皆さんの声」ですが、今号ではお寄せいただいた中から一つご紹介させていただきたいと思います。